BunnyHopでラズパイロボを動かす ~ソフトウェアセットアップ編~

2025年5月18日

本記事と こちらの記事 で、BunnyHopでプログラミングして動かせるロボットの作り方を説明します。 このロボット(以下ラズパイロボと呼称)は、Raspberry Pi と呼ばれる CPU が載った小型ボートを搭載しています。 BunnyHop でラズパイロボを動かすためには、BunnyHop で作ったプログラムを Raspberry Pi 上で実行する仕組みが必要になります。 本記事では、この仕組みを構築するための Raspberry Pi のセットアップ手順を説明します。

本記事の内容を実行した環境

  • PC の OS : Windows 10 64bit
  • Raspberry Pi の種類 : Raspbarry Pi 5
  • Raspberry Pi の OS : Debian GNU/Linux 12 (bookworm)

用意するもの

セットアップ用PCの他に用意すべきもの一覧です。

手順一覧

1. Raspberry Pi Imager をインストールする

以下のページから Raspberry Pi Imager のインストーラをダウンロードします。

https://www.raspberrypi.com/software/

ダウンロードしたインストーラを起動して Raspberry Pi Imager をインストールします。


2. microSD カードに Raspberry Pi OS を書き込む

microSD カードを SD カードリーダに入れて PC につないでから、Raspberry Pi Imager を起動します。 「デバイスを選択」を選択して「Raspberry Pi 5」を選びます

「OSを選択」を選択して「Raspberry Pi OS (64-bit)」を選びます。

「ストレージを選択」を選択して Raspberry Pi OS を書き込む microSD カードを選びます。

「次へ」を選択して「設定を編集する」を選びます。

「次へ」を選択して「設定を編集する」を選びます。 「ユーザー名」「パスワード」「SSID」「(Wi-Fiの) パスワード」を設定します。「ホスト名」も変更して問題ありませんが、本記事では 「raspberrypi.local」 のままにしておきます。 その他の項目は下図のように設定ます。

「サービス」タブクリックして、パスワード認証による SSH を有効化します。「保存」を選択します。

先ほどの設定を使うか聞かれるので「はい」を選択します。

microSD カードのデータが消えるという警告が出るので「はい」を選択します。

書き込みが終わるまで待ちます。

3. Raspberry Pi を起動する

アクティブクーラー がある場合は Raspberry Pi 5 に取付けます。 microSD カードを Raspberry Pi 5 に差し込みモバイルバッテリーを接続します。

4. 通信用プログラムを Raspbery Pi に上に展開する

ダウンロードページ から「ラズパイロボ通信プログラム」をダウンロードします。 ダウンロード先は C ドライブ直下とします。 [Windows] キー + [R] で「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを表示し、「cmd」と入力します。

するとコマンドプロンプトが表示されるので,それに以下のコマンドを入力します。 [ホスト名] と [ユーザー名] は手順 2 で設定したホスト名とユーザー名に置き換えてください。

  scp C:\BhRemote.zip [ホスト名].local:/home/[ユーザー名]

Raspberry Pi への接続を続行するか聞かれた場合は「yes」を入力してください。 Raspberry Pi にログインするためのパスワードを聞かれるので,手順 2 でユーザー名と共に設定したパスワードを入力してください。 通信用プログラムの Raspberry Pi へのコピーが終わるのを待ちます。 次に、以下のコマンドを入力して Raspberry Pi に SSH 接続します。

  ssh [ユーザー名]@[ホスト名].local

Raspberry Pi への接続を続行するか聞かれた場合は「yes」を入力してください。 Raspberry Pi にログインするためのパスワードを聞かれるので,手順 2 でユーザー名と共に設定したパスワードを入力してください。 Raspberry Pi への接続が完了したら以下のコマンドを入力します。

  unzip BhRemote.zip
  cd BhRemote
  chmod u+x ./initialize.sh
  ./initialize.sh

コマンドプロンプトに「Complete」と表示されれば完了です。 「exit」と入力して Raspberry Pi から切断後、コマンドプロンプトを閉じて下さい。

5. 接続テストを行う

ダウンロードページ から「BunnyHop」をダウンロードして、ZIP ファイルを展開します。 出ててきたフォルダの BunnyHop.exe をダブルクリックして BunnyHop を起動します。 アプリケーション画面左上の「ローカル」ボタンを押して「リモート」に変更してから、「ホスト名」「ユーザー名」「パスワード」に手順 2 で Raspberry Pi OS に設定した同名の内容を入力します。

アプリケーション画面右の「文字列」カテゴリをクリックして、下の図の 2 つのノードを使って「テキスト」という文字列を出力するノードを作ります。

作ったノードをクリックして選択し、実行ボタン (緑色の三角のボタン) を押します。 アプリケーション画面下部のメッセージ欄に「テキスト」と表示されれば接続テストは成功です。


*1 必須ではありませんが、無い場合 Raspberry Pi の動作が不安定になることがあります。