Maker Faire Tokyo に出展した際にやって良かったこと・やっておけば良かったこと

先日、Maker Faire Tokyo 2018 (以下MFT2018)に出展し、「BunnyHop」「ラズパイカー」を展示してきました。 MFT2018 は、各ブースに大勢の人が訪れ大盛り上がりでした。 Webで情報発信できる時代に、Maker Faire が盛り上がる理由は、 対面でのコミュニケーションを楽しみながら作品の魅力を伝えられるからだと思います。 しかし、お客さんはよほどこちらの展示物に興味がない限り、あまり自分からは話しかけてきません。 よって、お客さんに立ち止まってもらい、こちらから声をかけられる機会をどれだけ作れるかがポイントになります。 本記事では、「お客さんに声をかける」ためのコツを中心に、 MFT2018 に出展した際に実際にやって効果があったこと、 やっておけば良かったとことを紹介します。

やったこと・やっておけば良かったこと一覧

1. デモ動画を作った

デモ動画を撮って、ブースのテーブルの上に置いたPCモニタで再生していました。 ブースの前を通り過ぎていく人に声をかけるより、動画を見て立ち止まっている人に声をかける方が簡単です。 また、展示物の説明中で他のお客さんに声をかけられなくても、興味があれば動画を見てブースの前にとどまってくれるので、 一通りの説明を終えた後で声をかけやすくなります。 動画は、展示物の詳細を丁寧に説明するより、動きの多いものを撮ったり、 頻繁にカットを切り替えるなどして飽きさせない工夫をしたほうが良いと思います。 動画の長さは展示物の一回の説明に要する時間ぐらいあれば、説明中にお客さんが去ってしまう可能性を減らせると思います。

2. 展示物を動かしておいた

客として会場を回れば気がつきますが、動いているものには目をひかれます。 展示物によっては常時動かしておけない場合もありますが、 せめて人が近づいてきたときだけでも、すぐに動かせるような工夫をすると良いと思います。 特に、子供は動いているものに目を惹かれ近くに寄ってきてくれるので、話をするきっかけが生まれます。 私は、ラズパイカーの一台を常時動かしておき、人が近づくと喋るようにプログラムしておきました。

3. いじれるものを用意した

展示物をいじれる状態にしておくと、実際に作品を使ってもらった感想を聞くことができます。 今後の作品制作の参考になるだけでなく、大きな励みにもなります。 また、いじれるものがあるとお客さんが長くとどまってくれるので、人が途切れにくくなります。 お客さんは、人がいるブースに興味を持つので連鎖的にお客さんが集まってくれます。 私の展示物はビジュアルプログラミング言語だったので、「Scratch」をやったことのある子供達がたくさん遊んでくれました。

4. 展示物を頑丈にした

MFTには子供も多く来場するので、展示物を触って良い状態にしておくと、それないり激しい扱いを受けます。 なので、展示物を頑丈に作り、とがった部分などで怪我をすることがないようにするのが望ましいです。 例えば、本サイトで公開しているラズパイカーは、ブレッドボードにセンサやモータの線をそのまま挿していますが、 MFTのためにこれらの線の先端に単芯ワイヤをハンダ付けし、基板上のピンソケットから抜けにくくしました。 加えて、プラスチックの切断面はやすりでなめらかにしました。

5. なるべく立っているようにした

客として会場を回った時、座っている人よりも立っている人の方が話しかけやすいことに気が付きます。 こちらも、立っていると目線を合わせやすいためか、声をかけやすくなります。 内覧会の時間も入れると、二日間で17時間くらい立っていることになるのですが、 人と会話をしていると意外としんどくないものです。終わった後の足の状態は保証しませんが。

6. LANは有線接続にした

会場では、Wi-Fiを使う機器が非常に多く、無線LANがほとんど繋がりません。 作品のLANが有線でも良い場合は、有線にすることをお勧めします。 なお、無線マウスは問題なく繋がりました。

7. 展示物のサイトのURLを掲示する

このブログのように、展示物の情報を掲載しているサイトがあれば、 そのURLを良く見える位置に掲示しておくと良いと思います。 私の作品はソフトウェアだったので、どこかでダウンロードできるのかということを頻繁に聞かれました。 今思えば、URLを書いた紙を置いてくなり、デモ動画の端に掲載しておくなどすれば良かったと思います。 途中からは、首から下げた出展者パスの空欄にこのブログのURLを書いておき、それを写真で撮ってもらうようにしました。

8. 一緒に出展してくれる人を探す

今回私は一人で出展したのですが、一人だと他の展示物を見て回る暇がほとんどありません。 ずっと立ちながら何人もの人に説明していたので、二日目が終わるころには足も喉もボロボロになってしまいました。 せめてもう一人いれば大分楽になったでしょうし、説明中に去ってしまうお客さんも減らせたと思います。

最後に

私は、普段はあまり喋る方ではないのですが、MFT2018の二日間は積極的に声をかけ、作品の良さを知ってもらうよう努めました。 自分の作ったソフトウェアをこれだけ多くの人に説明するのは初めてのことで、良い経験になりました。 SeaPanda のブースに来ていただいた皆様にお礼申し上げます。

Maker Faire での良いブースの作り方は、 Makezineのこのページに詳しく書いてあるので、 出展を考えている人は参考にすると良いと思います。